『私のおじさん』に見るテレビ業界の実態を元ADが徹底検証。第1話(前)

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さあ、つべこべ言わず発信を継続しよう。

もう何も考えずにとにかくやってみようかと思います。

なんでこんなにだらけてしまうんでしょうね、人は。

 

 

 

AD奮闘ドラマ『私のおじさん』

 

 

テレビ朝日で放送中のドラマ、『私のおじさん』。

ご存知のお方はいらっしゃるでしょうか。


簡単に物語を説明すると、、、

 

自らを”妖精”となのるおじさんこと遠藤憲一と共に、

新人ADの女の子がテレビ業界で奮闘していく様を描いたコメディドラマです。

 

このドラマはテレビ業界やADのあるあるが劇中で描かれています。

 

元ADの私としては、心を痛めるシーンもありながら、

『あるあるだなぁ』と共感するシーンもありながら、

『これは盛ってる』と思うシーンもありながら、毎週視聴しています。

 

じゃあこのドラマのどこからどこまでが、

テレビ業界の実態としてリアルに描かれているのか??

それを元ADが自らの経験をもとに徹底検証してみよう。

と思ったのです。そしてこの記事を書きました。

 

それではさっそく参りましょう。 今回は初回の第1話から見ていきます。

テレビ業界に就職を考えている人なら、

実態を把握するために使える情報もあるのではないでしょうか。

 

 

① ADが会社のデスクで目覚めることって、本当にアリ?

 

 

これは、アリです。

 

大アリです。

テレビのADの実態として、番組でも一番描かれていることも多い状況。

 

主人公の一ノ瀬が冒頭、デスクで眠っているところを

ディレクターからの電話で目覚めるシーンからドラマは始まります。

 

これは私の会社でもよく見る光景でした。

特にバラエティのADはよくある状況なのではないのでしょうか。

 

ロケのために早朝からスタッフルームに行ったときに、

デスクで寝てるスタッフさんがいることはたくさんありました。

ロケの時間が早すぎて、どうしても会社に泊まらなきゃいけない状況の時は、

私も会社の会議室に椅子を並べて寝たりもしていました。

 

他には、

ロケ後の後片付けや収録したテープをデータ化しなきゃいけない時など、

仕方なく終電を逃してしまった時とかは、

テレビ局に宿泊施設があったので、そこに泊まってました。

 

イメージとしてはまんまカプセルホテルですね。割と広めの浴場もあったので、

身体を洗ってそのままカプセルに直行。みたいなこともありましたね。

 

まあ私は会社に泊まるのが嫌だったので、

『家でできる作業だな』って思ったら終電で帰って、

残りは家でやったりしてました。

 

でも、家で寝落ちしてしまって、リビングの机で朝目覚めて、

『あ、仕事しなきゃ・・』なんて思ってパソコンをいじってたときに、

『土曜日の朝になんでこんなことやってんだろ・・』と思って

涙が止まらなくなって、その瞬間に退職を決意したのも事実です。

その日のうちに全て引き継ぎ資料を作って、

自分ができることは全てやって、退職届を出して辞めました。

 

そんなもんです、ADが辞める時なんて。

 

ちなみに、

『優秀なADほどデスク上に物が積み上がってる』なんてことを

劇中でプロデューサーが言ってますが、そんなことはあり得ないでしょうね。

バラエティやってた時のスタッフルームは確かに物が散乱していました。

それは業務の時間が長過ぎて、『片付けている時間があるなら寝たい』から。

 

 

② 入社早々、配属が発表されてロケに行かされるってアリ?

 

 

これはナシでしょうね。

 

入社初日早々バラエティに配属になって、

スーツのままロケ現場に行かされる一ノ瀬さんが描かれています。

 

すくなくとも私の会社ではありませんでした。

とはいえ、他のテレビ制作会社ではどうなのかはわかりません。

もちろんドラマなので研修期間なんて放送しても仕方ないから、

その辺りは端折っていたのでしょうが。

 

とはいっても、研修期間は短かったです。2週間くらい。

私の一期前までの新入社員たちは1ヶ月研修期間があって、

いろんなジャンルの番組の経験をして、最終的に希望を聞いて配属、

なんて感じでしたが、

『人手がたりねぇ』という現場からの意見が有り過ぎて、

番組研修はなくなって、すぐに配属、でしたね。

 

 

③ 4月入社のADが(12月時点で)3人辞める ってアリ?

 

 

これは大アリですね。

 

ロケ現場に入った一ノ瀬が、

先輩ADに『今回はどんだけモツかなぁ、4月入社はもう3人やめたしね』

なんて言われるシーンがあります。

 

これは大アリです。

私は一年目の時に報道番組を担当していましたが、

12月時点で音信不通になったADはぱっと浮かぶだけで7人。

ディレクターも一人ケンカして辞めてました。

 

テレビ番組のADって、

『派遣会社に入社して番組に派遣される』ことが多いんです。

とは言っても派遣社員という言い方はしないのでややこしいのですが、

『テレビ制作の派遣会社に正社員として入社』して、

いろんな番組に派遣されているスタッフさんはかなり多かったです。

私の会社は自社で制作している番組に配属になるっていう形でしたが。

 

そういった派遣のADさんたちが消息不明になることがほとんどでしたね。

そうなると派遣元に戻されて、別の番組に派遣されることになるので、

『嫌になったら派遣元に戻る』なんて人もいました。

 

 

④ 現場で『帰れ!』と怒られ、トイレで泣く ってアリ?

 

 

これもアリですね。

 

主人公の一ノ瀬さんは、

ここで遠藤憲一こと妖精さんに遭遇することになります。

 

というか、現場で怒鳴られて『帰れ!!』なんて言われることは

しょっちゅうあるイメージです。

『使えねぇな』なんて人格否定されることもたくさんありましたね。

『辞めちまえ!!』なんて言われる人もたくさんいました。

というか私も良く言われてました。 そのまま辞めていった人もいましたね。

 

女の子のADさんで、

仕事が辛過ぎてオンエアの日にトイレに篭って泣き続けていた人もいました。

その子も例によって派遣の社員さんだったのですが、

結果別番組に派遣されることになってましたね。

 

基本的にディレクター以上の人って、

『育てよう』としてくれる人はたくさんいましたが、

メンタルが弱い人に寄り添って悩みを聞いてくれる人や、

去る者を追うような人は殆どいない印象でした。

そこまで面倒見の良い人はごく稀ですね。

まあそこまで人に構ってられる余裕がないのはわかりますが。

基本的に音信不通になった人に対しては冷たい人ばかりでした。

そんな優しい人、社会にそもそも少ないのかもしれませんが。

 


とか言っていたところで3000字に行きそうだったので、

ここで後半へと続きます。。

 

マイナスなことばかりですが、

その中でも楽しいことがたくさんあったのがテレビ業界です。

 

そんな部分も、次回は紹介していきたいと思います。